留学特集
2016.02.02

今、人気の旅行業界とホテルインターンシップ

就職先として相変わらず高い人気を誇るホテルや旅行業界。それだけにかなりの難関ともいえますが、最近、留学で語学力と専門知識やスキルを身につけ、キャリアアップやキャリアチェンジに結び付けようという学生や社会人が増えています。旅行業界をめざす留学といっても、大学や大学院のツーリズム&ホスピタリティ専攻やトラベル専門学校で専門的に学ぶもの、インターンシップで実務経験を積むもの、語学学校の旅行業向けコースなど様々。どのようなことを学び、どの仕事につなげたいのかといった目的に合わせた選択が大切です。そこで、トラベルジャーナルグループ トラジャルインターンシップ事業室の長谷川浩太さんにご協力いただき、トラベル留学の中でも人気の旅行業界でのインターンシッププログラム及びホテルインターンシップについてご紹介します。

5つ星ホテルで英語・接客・ビジネスマナーを学ぶホテルインターン

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「今年は大学生からの問い合わせが多いのです。それと、研修先に中国を希望する方が増えてきましたね」と教えてくれたのは、ホテルや旅行会社、クルーズといった旅行業関連での2~12ヵ月間のインターンシップを紹介しているトラベルジャーナルグループ トラジャルインターンシップ事業室(トラジャル)の長谷川浩太さん。「通常は社会人が7割で、学生さんは3割ほどなのですが、今年は学生さんの割合が増えています。国内のインターンシップを導入している大学が増えて、インターンシップ制度が身近になり、海外へも目を向ける学生さんが増えてきたのでしょうね。もちろん旅行業に興味のある方がほとんどですが、“何が何でも旅行会社に就職”というよりは、海外での生活や英語力を身につけることを重視している方が多いですね。社会人は、24、5歳のいわゆる第2新卒と、27~32歳の方が中心。前者は“とりあえず海外で働きたい、その後のことはあとで考える”というタイプが多いですが、後者は修了後のキャリアを見据えて、研修先にもこだわる方が多いですね」。  旅行関連の研修先で一番多いのがホテル。「シェラトンやフォーシーズンズなど、基本的に5つ星のホテルをご紹介しています。最高レベルのホスピタリティが学べますので、旅行だけでなく接客業を目指す方にもお勧めです」。仕事は、フロント業務がほとんど。最初は日本人客の対応から始めるので、英語力に自信がない方でもやる気さえあれば大丈夫とのこと。一応、電話でのレベルチェックはありますが、今まで研修先が決まらなかった人はいないそうです。「先日、過去何度も研修生を受け入れてきたあるホテルの支配人が“今度はぜひ英語のできない人を”と言うのです。理由を訊くと、英語ができない人はその分一生懸命がんばるので、周囲のスタッフも影響されて助け合ってとても良いムードになると。“英語やホテルでのスキルはホテル側が提供できるし、努力さえすれば必ず身につく”と、ほとんどのホテルが経験や語学力よりも人間性重視で研修生を選んでいますね。5つ星ホテルにはかど各界のVIPの方も多くいらっしゃいますし、当然フロントにもきちんとした接客態度が求められます。“英語はもちろんだが、正しい日本語や接客を学んだ”とおっしゃる研修生は多いですよ」。研修生とはいっても、ひとたび業務につけば社員と同じ。「バッジにも特に“研修生”とは書いていないホテルがほとんどですし、“研修生だからここまでしかできないという規制もありません。がんばり次第で、お金の管理をさせてもらってる方や、フロントの研修修了後に、自分からスパに研修させてくれるように頼みに行った方もいらっしゃいましたよ。こういう方は研修期間が終わっても、あちこちのホテルから引っ張りだこになりますね。超VIPのお客様の相手をしたり、また、仕事を通じて旅行会社や現地ランドオペレーターの人とも接しますから、ホテルだけでなく旅行業界全体の様子も知ることができます」。

インターンシップ修了の自信と経験が就職の強い武器に

 インターンシップは、原則として無給の実務研修。研修先によって条件は異なりますが、トラジャルが紹介しているプログラムでは、宿舎と食事(ホテル、クルーズのみ)、お小遣いを提供してもらう場合が一般的です。給料とは違いますが、研修中はあまりお金を使うこともないので、日常生活はお小遣いの中でやりくりできる場合がほとんどです。「最初の3ヶ月はヘトヘトで、休日も休養で終わるようですが、慣れてくれば友達といっしょにショッピングに行ったり、ビーチリゾートに足を延ばしたりも。6ヶ月くらい経つと、スタッフの自宅に招待されたり、民族衣装を着てイベントに参加したり、場合によっては結婚式に出たりなんてこともでてきて、それこそ文化交流の機会も増えてくるようです。有給休暇もありますので、それを使って小旅行に行く方も多いですね」。  学生という身分で勉強する留学と違い、研修生とはいえ、実際に仕事をするからには厳しいこともたくさんあるのがインターンシップ。「特に、環境・言葉・仕事の全てに慣れるまでの最初の3ヶ月は辛いと、皆さんおっしゃいますね。ただ、それを乗り越えれば楽しくなってくるので、その前に気持ちが折れないように、しっかりと決心をして行くことが大事です」。そのため、長谷川さんも、カウンセリングでは敢えて厳しいことを多く話すようにしているとのこと。逆に、気持ちさえしっかりしていれば、思いがあってできないことはないと言います。「辛い話をたくさん聞かされても、それでもお金を払って行こうという方は、モチベーションも高いし、研修中もまじめに努力するので、研修先のホテルからそのまま正式採用のオファーをもらうことも多いです。他のホテルや航空会社などにヘッドハンティングされる方もいらっしゃいますよ。ただ、学生さんは休学して参加されている方がほとんどですし、社会人の方でも“インターンシップを通じて日本の良さが身に沁みた”と、帰国される方も多いです」。帰国して就職活動をする人には、旅行業界に限り、トラジャルでも紹介していますが、「ほとんどの方は、ご自分で動いて、しかもすぐに決めてきますね。英語力や接客マナーといったスキルはもちろんですが、何といってもインターンシップを乗り越えたという自信が企業にも伝わるのだと思いますね。皆さん、それこそ目の輝きからして行く前とはまったくちがいますから。就職先は、旅行関係の方もいらっしゃいますが、貿易関係や広告、出版など、さまざまです」。

人気の旅行会社やクルーズインターンは経験や英語力が必要

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 最近、問い合わせが増えているのがクルーズでのインターンシップ。実際にクルーズ船に乗り、チェックインの手続きから、イベントや寄港地情報の日本語新聞の作成、レストランやショップでの手伝い、夜のイベントの企画・運営まで、船内での接客業務全般に関わります。「クルーズはまだまだご年配のお客様が多いですが、日本の年配の方は英語や外国人が苦手な方も多いので、若い日本人クルーがいればそれだけで安心されます。ただ、全体的には欧米人のお客様が大半ですし、日本人がゼロの日もあります。クルーの一員として、当然日本人以外のお客様への対応もしないといけないので、日常会話程度の英語力は必要ですね。半年~1年程度留学経験がある方が多いです」。トラジャルで紹介しているのは、エーゲ海クルーズとデンマーククルーズの2社。受け入れ企業が少ないのと、英語力が必要ということで、狭き門になっています。「希望者は多いのですが、面接の前に諦める方もかなりいらっしゃいます。昨年は学生さんが2名参加、今年は7名の方が面接を受けて、けっきょく社会人の方が2名合格されました。クルーズは1日の拘束時間も長いし、船の生活は陸地とは違いますから、体力的にはかなりきついと思います。参加される方は、クルーズ業界に興味があって、将来仕事をしたいという方が多いですね。  直接的に旅行業界で研修したいという方には、旅行会社やその下請けとなるランドオペレーターでのインターンシップも可能です。「研修先は日系の会社が中心ですので英語力はさほど必要ではありませんが、研修生といっても旅行業経験者を求める傾向があります。参加される方も、既に旅行手配の仕事をしていて、今まで培ったノウハウを海外で試して、できれば現地で就職したいという方が多いですね」。未経験で専門の勉強もしていないという人も皆無ではないそうですが、小規模な会社が多いため、なかなか難しそうです。「未経験の方は、無理に旅行会社で研修するよりも、英語や接客の研修制度がしっかりしているホテルインターンの方をお勧めしています。旅行会社の人とやり取りすることも多いので仲良くなる機会もありますし、旅行会社やガイド、航空会社など、外側から旅行業界を見ることもできるのは、旅行業への就職希望の方にもメリットだと思いますよ」。
※取材協力・写真提供/トラベルジャーナルグループ トラジャルインターンシップ事業室 長谷川浩太さん

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