留学特集
2016.01.26

根強い人気の韓国留学

韓流ブームは一段落しつつあるものの、依然として高い人気を誇る韓国。最近では、ただの観光やロケ地巡りからさらに一歩踏み込んで、韓国語や文化を学んだり、生活を体験するなど、より深く韓国を知りたいと希望する人が増えているといいます。途中で一時帰国したり、短期間ずつ何度も留学するなど、従来の欧米への留学に比べても気軽に訪れる人が多いのも、すぐお隣の国ならでは。また、日本語と文法が似ている上、「カバン」などまったく同じ単語もある韓国語は、日本人には習得しやすいので3ヶ月ほどで簡単な日常会話をクリアというのも夢ではありません。日本語を話せる人も多く、生活費も日本の大都市に比べて安いなど、魅力あふれる韓国留学。そこで今回は、オーバーシーズ海外情報センターの高松久美子さんにご協力いただき、韓国留学の中でも最近特に注目を集めているホテルインターンとワーキングホリデー、シニア留学についてご紹介します。

ステイタスの高い韓国の一流ホテルで実務経験を積むホテルインターン

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 “ホテリアー”や“オールイン”などの韓流ドラマでもおなじみのホテルマンは、韓国では人気の高い憧れの職業。それだけに社会的ステイタスも高く、特に一流ホテルでの接客サービスやビジネスマナーは世界にも通用するといっても過言ではありません。そんな韓国の一流ホテルで実務を経験し、しかも生活費補助の給料に準ずるものまでもらうことができると注目を集めているのが、ホテルインターン・プログラムです。  「このプログラムは、基本的にホテル業界への就職希望者を対象としていますので、ホテル専門学校生や、接客に興味があって将来はホテルで働きたいという参加者が多いですね。やはり海外の一流ホテルの現場を語れるということは面接でも迫力がありますし、ご本人にも海外研修を経た自信がありますから、帰国後は外資系の一流ホテルに就職という話をよく聞きますよ」と教えてくれたのは、オーバーシーズ海外情報センターの高松久美子さん。有給ということで、参加条件は20歳以上でワーキングホリデービザを取得していることと、韓国語か英語の日常会話ができること。でも30歳を過ぎてしまった人も別の形で研修可能なこともあるので、相談してほしいそうです。語学についても、「もちろんできた方が良いですが、日本人客の対応など、言葉ができなくてもできる仕事はあるので、“絶対、ホテルマンになるんだ”という強い思いがあれば大丈夫です。マネージャークラス以上は流暢な英語を話しますし、スタッフの中にも日本語ができる人もいます。ただ、言葉ができれば他のスタッフとも仲良くなりやすいので、事前に2~3ヶ月語学研修をしてからインターンをするという方もいらっしゃいますね」。  研修先で人気の高いのは、数年前のAPECで小泉元首相も滞在した釜山の特級ホテル。給料という形ではありませんが、社員寮と社員食堂を無料で使うことができるので、20万円弱というプログラム費用だけで3ヶ月間滞在することができます。「受入先である釜山のホテルは社員研修を日本の一流ホテルで行っているので、来日経験のあるスタッフが多く、“日本での研修中に日本人にお世話になった”と親日的で、いろいろ親切に面倒をみてくれたり、その時によりますが、例えば社員寮の2人部屋を1人で使わせてくれたりというような優遇をしてもらえることもあります。何と言っても釜山で一番上の5つ星ホテルですので、こちらでの実務経験は高いステイタスになりますよ」。研修は、他にもソウルや釜山の4つ星ホテルでも可能。こちらは社員寮の利用はできませんが、代わりに家賃程度の給料をもらうことができます。「いずれのホテルでも、研修中の仕事内容はシフトや語学力などを考慮しながらマネージャーとの面接で決まりますが、基本的にベッドメイキングからフロント業務まで、一通りのホテルの仕事を経験できるようになっています」。

ちょっと一時帰国したり、気軽に参加しやすいワーキングホリデー

 1999年の4月から受け入れをスタートした韓国のワーキングホリデー。開始から早8年半が経過していますが、「毎年、ビザ発給の定員までには、まだ余裕がある状態ですし、残念ながらまだまだ活用されていない感じですね」。その原因として高松さんが挙げるのが、現地に関する情報不足。「仕事情報も少ないですし、ファーストフードなどで働こうと思っても言葉の問題で引っかかってしまうことが多い。韓国語を学んでいる日本人はまだ少ないですから、なかなかワーキングホリデー先として韓国が上がらないのでしょうね」。とは言え、実際の参加者は年々増加中。「オセアニアやカナダでのワーキングホリデー中に韓国人と知り合って韓国に興味を持ち、今度は韓国でワーキングホリデーというパターンが多いです。2度目のワーキングホリデーになりますから、年齢も20代後半、圧倒的に女性の参加者が多いというのも韓国の特徴ですね」。  日本人だけを相手にした店も少なく、観光ガイドは国家資格が必要なために気軽にできないという韓国では、ワーキングホリデー中の仕事で一番多いのが、日本語教師アシスタント。「日本語学院で韓国人教師と組んで、ネイティブの発音や言葉の使い方を教えたり、教材作成を手伝ったりします。ただ、韓国語は日本語に似ていて習得しやすいので、ある程度言葉ができるようになれば、ファーストフードやアイスクリーム屋、最近韓国内で増えている日本風の居酒屋などでアルバイトをすることもできますし、単発のものも含めれば、けっこう仕事はありますよ」。ただ、正社員とアルバイトの給料格差が日本以上に大きい韓国では、大学生のアルバイトでも時給350円程度というのが一般的。「物価は日本よりは安いので、2食付の下宿が月に5万円くらい、生活費全体として1ヶ月に10万円くらいでも過ごせますが、オセアニアなどでのように生活費をすべてバイトでまかない、さらに旅行費用までなどというのは厳しいかもしれません。でも、逆に日本への近さを活かして、途中でお金がなくなったら一時帰国してアルバイトし、お金を貯めてまた韓国へ戻るというように、ワーキングホリデー中に気軽に何度も日韓を往復している方もいらっしゃいますね。そんな手軽さも韓国のワーキングホリデーの魅力の一つだと思いますよ」。今後ますます日韓の交流が盛んになるにつれ、ワーキングホリデーへの注目も高まってくるだろうというのが、高松さんの予想。韓国でのワーホリ経験者が増えている、これからが絶好の時かもしれません。

旅行の延長で、旅行では味わえない交流を求めて増え続けるシニア留学

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“冬のソナタ”からはじまった韓流ブームの重要な役割を果たしたのが、シニアの女性たち。ただドラマを楽しむだけでなく、実際に韓国を訪ねたり、韓国語を学び始めたりと、その背景をより楽しむためにさらに踏み込んだ行動にでるなど、その行動力を発揮しました。「韓流ブームは落ち着いてきた感が強いですが、逆に、今はさらに深く韓国を知り、交流しようと望んでいるシニアの方たちが増えている印象を受けます。ブームをきっかけに何度か旅行で訪韓し、ますます韓国が好きになった。そして、今度は、旅行では味わえない現地の人との交流や生活を体験したいと、短い方で1週間から、長い方でも3ヶ月程度の短期留学をするという方が多いですね」。何らかの形で韓国語を学んでいるという人も多いそうですが、逆に韓国語はまったくの初心者という人も。「でも、日本に興味を持っていたり、日本語を勉強している人も多いので、初心者の方でも困ったという話はあまり聞かないですね。先日も、70歳過ぎの女性の方が1人で参加されたのですが、初めてということで日本語のできるホストファミリーをご紹介したら、“楽しかったけれど、次はぜひ日本語のできないホームステイに挑戦したい”なんて言われてしまいました。最近は、ロングステイの一環として参加されるご夫婦も増えてきましたね。実は今も、1ヶ月の予定で8畳のワンルームを借りて韓国語を学びながら滞在しているご夫婦がいらっしゃいます」。  NHKにも出演した人気韓国料理家のハン・ジョンヘさんの料理学校で料理を学んだり、キムチ作りを体験したりなど、語学に加えて韓国文化を学ぶアレンジも人気。滞在もホームステイではなく下宿やコシテルと呼ばれるトイレ・バス共用の学生アパートを選んだり、名門大学運営の語学堂(*)でなく、1クラス3~4人程度の少人数制の民間の語学学校を選ぶなど、留学のヴァリエーションも豊富に。「距離だけでなく、言葉や習慣、文化などでもいろいろ近い部分の多い国だけに、身構えず、国内旅行の延長で留学できるのが韓国の魅力。ただの旅行者として通り過ぎるのではなく、例え1週間でも生活者として滞在するから見えてくるものもたくさんあると思いますので、ぜひ一度留学してみて下さい」。
*語学堂=韓国語を学ぶための大学付属の研修機関韓国語を学ぶための大学付属の研修機関
※取材協力・写真提供/オーバーシーズ海外情報センター 高松久美子さん

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