留学特集
2016.01.23

オーストラリア、アメリカ、カナダ留学で看護コースを選ぶ人が増えている

ますます人気上昇中の看護師留学。これまでのキャリアと資格を生かして現地の資格を取得し、正看護師として働いたり、海外の医療・看護事情や技術を学ぶことができると、注目を集めています。参加者の多くは、すでに日本で正看護師として働き、さらなるキャリアアップをめざすという人達ですが、中にはこれから海外で看護アシスタントや医療ボランティアからスタートして、一から看護学を勉強される方もいます。一口に看護師留学といっても、それまでの経歴や資格、性格、また留学先の国によって、資格取得までの道もそれぞれです。そこで、看護師留学の手配を数多く手がける㈱全国通販 留学デスクZTの堀井紀子さんにご協力いただき、いったいどんな国で、どのような留学ができるのかなど、看護師留学の種類や内容などについてご紹介します。

世界的な看護師不足で、ナースのグローバル化が起きている

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 「今、世界中でナースが不足。そのために、世界的規模でナースが流動しているのです。まさにナースのグローバル化と言えますね」と教えてくれたのは、㈱全国通販 留学デスクZTの堀井紀子さん。「海外で働きたいという方はもちろん多いですが、海外の現場で看護学を学びたいという方もいらっしゃいますし、帰国するつもりだったのに現地で引き留められ残って働いている方、帰国後大学で教鞭を取る予定の方などさまざまですね」。  日本で正看護師の資格を持っていても、海外で働くためにはその国の資格を取ることが必要です。国家試験を受ける国と、大学に行かないといけない国など、その国によって制度は違います。例えば、アメリカの場合は、(州によっても条件が違いますが、)看護協会に登録し、その後NCLEXと言う試験を受けます。オーストラリアの場合は、大学に入って卒業すると資格がもらえます。日本の正看護師の資格と実務経験があれば、取得科目をある程度免除してもらえ、英語力があれば1年で卒業も可能です。もともと日本の看護学はとても優秀でハイレベル。さらにキャリアもあるナースなら、誇ってよいだけの知識と技術はあると堀井さんは言います。「現地の資格をとるために問題となるのは、何といっても英語力。どの国でも通常IELTS7.0以上というとても高い英語力を要求しています。これは普通の大学や大学院以上のレベルと言えますね。それ以上に、看護の現場では英語でのコミュニケーション能力が重要です。逆に言えば、これだけの英語力を身につければ、英語圏のどこへ行っても通用しますから、オーストラリアで資格を取って、アメリカやカナダで働くという方もいらっしゃいますよ」。

人気の留学先はアメリカ、カナダ、オーストラリア

 「アメリカは何と言っても医療の最先端を行く国ですし、看護師の収入やキャリアアップシステムが一番充実していると言えます。就労時間もきっちりしているので働きやすいし、ナースが自立していて魅力的ですので、世界中からナースが集まっていますね。もちろんアメリカそのものの魅力もありますし、テレビドラマの影響もあるとは思いますが」。移民で成り立っている多民族国家だけに、医療従事者も患者も多国籍・多民族にわたるのがアメリカの病院。ちょっとした規模の病院なら、インフォメーションが5~6ヶ国語で対応なんてざらです。それだけに外国人ナースも受け入れられやすいようです。  対して隣のカナダは、充実した福祉制度が人気。「旅行した時に一般の人達がものすごく自然に障害者に接しているのを見て、“普通の人たちでも自然にできるほど福祉が進んでいる理由を知りたい”とカナダでの看護留学を選んだ方がいらっしゃいましたね。もともと最も尊敬されている職業はナースと消防士というほど、ナースの地位が高いですし、収入面でも最近はアメリカと同程度かそれ以上になっています。また、大学だけでなく専門学校でも留学中に就労ビザを発行してもらえる学校があるので、有給で働きながら学ぶことができますし、卒業後の現地就労も認められやすいという利点がありますね。正看護師だけでなく看護アシスタントやヘルスケア、医療英語などのプログラムも充実しています」。  カナダと並んで人気の高いのがオーストラリア。「他の2ヵ国と違って、国家試験はなく、大学を卒業することで正看護師の資格を取得します。日本ですでに正看護師の資格とキャリアのある方でしたら、英語力さえあれば、1年間の課程で卒業することができるので、学士と資格の両方を取得できます。オーストラリアの大学では、勉強する姿勢をたたき込まれ、自分の意見を正しく表現する能力が養われます。それは、看護師資格を得ること以上に重要なキャリアになり、世界中のナースと共に学ぶ楽しさも見逃せません。世界的にナースの専門性が進み、より専門的な知識をもったり、大学や大学院で看護学を学んだというようなことがどんどん必要になってきている今、この能力は大いに役立つはずです。「アメリカでもカナダでもそうですが、キャリアアップのシステムがしっかりできていて、病院で働きながらも上を目指して勉強するのは当たり前。大学や大学院などでも常に上のステップが用意されていますし、病院側も勉強するということに協力的です。向上心のある方にはピッタリだと思いますよ」。

正看護師→正看護師+学士、無資格→正看護師など、様々な留学スタイル

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 看護師のキャリアとして認められるためには最低2年以上というのが一般的。ところが、実際は5年以上のキャリアの持つ参加者が大多数だそうです。「キャリアの少ない方は、現地の指導を鵜呑みにしてしまいがち。日本と現地の違いをしっかり見据えて、日本の看護学を向こうに伝え、向こうの看護学を習得するためには、やはり5~6年のキャリアはあった方が良いと思います」。それと、「現地で就職に有利なナースは、年齢ではなく、経験のあるナースです。実力のある人が必要だということですね。また、経験が英語力を補うこともあるでしょう。」 ただ、正看護師の資格を持っていない人も、それぞれに合わせて留学プランをご紹介。「正看護師の資格のない人でも、英語力があれば、各国で資格が取得できます。カナダでは、先に准看護師の資格を取り、働きながら正看護師を目指すというように段階を追ってという方もいらっしゃいます。オーストラリアでも大学や専門学校の看護のディプロマコースを修了すればアシスタントとして働けますので、滞在費ぐらいは稼ぐことが可能です。逆に、正看護師の資格のある方でも、カナダや、ニュージーランドでは英語力をつけるために敢えて介護コースや、准看護師コースで勉強し、介護師として働きながら確実に英語力をつけ、正看護師の国家試験に挑戦するなど、本当にいろいろなスタイルで留学されていますね」。  看護留学生の特徴のひとつが、出発までに時間をかけていること。「25歳前後で説明会にいらして、2年後以降に出発される方が多いですね。なかなか辞められなかったり、忙しいお仕事の合間に準備をしたり、費用もかなり高額ということで、時間がかかるようですね。ただ、その間にビザなどの状況が変わったりするので、私共もフォローはしているのですが、注意してください」。堀井さんが勧めるのは、この準備期間に少しでも英語を勉強すること。「もちろん英語力そのものも大事なのですが、忙しい仕事の合間に少しずつでも勉強を積み重ねる習慣をつけておくというのも、留学中にとても役立ちます。現地からも“少しずつでも地道に勉強してきた人の方が成功率が高い”という声を聞きますよ」。  日本でも決して楽ではない看護師の仕事や勉強ですが、それを異文化の中で英語でするというのは大変なこと。「留学中は苦労も多いですし、“行けば何とかなる”という甘いことはありません。でも、それを乗り越えた方は本当に自立した素晴らしい方々ですね。弊社でも、そのまま現地に残って活躍している方々に記事をお願いしたりするのですが、締め切りも守って、皆さん、素晴らしい内容のレポートを送って下さるのです。看護の仕事を完璧になさる方は、他のことでも完璧なのだといつも感動しています」。留学を成功させる秘訣はモチベーションを高めること。「留学自体を目標とするのではなく、その後に何をしたいのか。将来の目標を定めることで、苦労も乗り越えやすくなると思います。迷っている方も、現在のキャリアを活かして、ぜひ世界へ飛び立って下さい」。
※取材協力・写真提供/(株)全国通販 留学デスクZT 堀井紀子さん

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