留学特集
2016.01.15

人気が高まっている看護留学、海外での就職の可能性も!

日本で看護師として働いている人を対象とした看護留学。看護の専門知識と臨床経験を生かして効果的に英語力を身につけ、さらに現地の看護事情も学ぶことができると、人気が高まっています。そのまま海外での就職の可能性も開かれています。とはいえ、実際にはどのようなことを学ぶのか、オーストラリアとアメリカの看護留学を手配している㈱トラベルパートナーズ「ナース海外研修プログラムス」の戸塚雄二さんに、今回はオーストラリアの看護留学についてお話を伺いました。

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看護の知識と経験を生かして効果的に英語力を高める

看護留学の中でも最近増えているのが看護師の留学生。「中には最初から海外での就職を目指している方もいらっしゃいますが、参加者の大多数は、もともと英語に興味を持っていた方や、勤務先で外国人の患者さんと接する機会があるなどの理由で英語力をつけたいと思ったという方、将来国際医療ボランティアなどを考えている方など。ですから、このプログラムも現地就職自体が目的ではなく、看護の専門を生かしてより効果的に英語力をつけることを一番の目的にしています」と教えてくれたのは、㈱トラベルパートナーズ「ナース海外研修プログラムス」の戸塚雄二さん。プログラムへの参加には1年以上の正看護師としての臨床経験が必要ですが、実際には3~10年ほどの経験を持つ参加者が多いそうです。  実際、ただの語学研修では長期間になればなるほど中だるみしやすいし、思ったほどの効果が現れないということも。漠然と英語を学ぶよりも、興味のあることを通して学ぶ方が上達の早道ということはよくあります。「このプログラムの参加者は看護師さんばかりなので、同じ興味を持つ仲間と、専門看護の知識を深めながら英語を学ぶことで、モチベーションもあがりますし、英語力もつきやすくなるわけです。もちろん医療専門用語の学習や、病院訪問や後半の看護ケア体験を通してオーストラリアの医療現場を直に学ぶこともできますので、帰国して看護師の仕事を続けるにしても、現地での就職をめざすにしても、貴重な経験になると思います」。

医療現場でも使える英語力を身につけ看護体験もできるプログラム

プログラムでは、まずはホームステイをしながら語学研修。留学中、毎日の英語の授業に加え、毎週水曜日の午後には看護に関するレクチャーや病院訪問、看護英語の授業を受けられます。「12週間ずつ3つのブロックに分かれているのですが、ブロック2の前半までで11回のレクチャーと8回の病院訪問があります。例えば1週目でオーストラリアの看護事情についてのレクチャーがあったら、次の週で総合病院の見学、3週目で高齢者ケアのレクチャーを受け、4週目に高齢者施設というように、レクチャーと訪問を交互に関連付けながら、講義の内容を自分の目で確かめることができるようになっています。この時間が、ブロック2の後半では90分の看護に関わる英語の授業になり、ブロック3ではさらに内容が高度になって毎週180分の専門英語の授業で、医療現場で使える英語力を身に付けます」。語学研修は36週間が基本ですが、もともと英語力のある人はブロック2からの受講も可能。逆に、36週間で十分な英語力が身に付かなかったという場合は、さらに英語研修を延長することもできるそうです。また、この看護留学では一般英語研修で、規定の英語力がついた後、希望者は「一般英語クラス」から「OET準備コース」[後述]へステップアップして、医療英語を中心とした英語を学ぶことができます。  語学研修修了後は4週間または8週間の看護ケア体験で、実際に現地の医療現場を体験。「研修先の病院は、2ヶ月くらい前にどのようなことをしたいのか、どの分野に興味があるのかなど、一人ひとりの希望を聞いて決定します。例えば2週間ずつ4つの病院に行くというように、複数の現場を体験する方が多いですね。現地の看護師としての資格があるわけではないですから、基本的に患者への直接的な医療行為はできませんので、英語で”Shadowing”というのですが、あくまでも見て質問して学ぶという形になります。それぞれの医療機関で初日に担当してくれるプリセプターを紹介され、あとはその人について臨床現場を回って、至近距離からケアを観察するわけです。受入病院がすべてを手配するというのではなく、本人が与えられた場を活かして、積極的に質問を投げかけて学びとっていく姿勢が期待されています。逆に日本の看護事情について訊かれることもよくあるようです」。直接医療行為はできないといっても、現場から学ぶことは多いはず。実際、参加者の多くの方が「ますます看護に対する興味が増した」といって帰国されているそうです。

現地就職を目指す人にはさらにOET準備コースがあります

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プログラム参加者で、現地の病院で働きたいという人には、英語研修で一定の英語力がついた後、OETと呼ばれる医療従事者のための英語検定試験の準備コースへ入ることが可能です。「看護師として働くためには州看護協会への登録が必要になりますが、実はオーストラリアには日本のような看護師免許の国家試験というのがないのです」。通常は現地の大学看護学部(3年制)を卒業し、それぞれの州の看護協会に登録することで正看護師として仕事を探すことになります。日本人ナースが現地で正看護師として働くには、日本での学歴を活かして現地の大学看護学部へ編入学して1年課程ないし2年課程を経て学士号を習得する方法がありますが、最近ビクトリア州では、大学看護学部の1年課程修了者の場合は、更にOET合格または、IELTSで7.0以上の取得が必要となりました。学士号取得以外の方法として、「オーストラリアでは、海外での正看護師の資格と臨床経験のある人がその資格を活かしてオーストラリア国内で働く場合、医療現場で働くのに十分な英語力の証明としてOET試験にパスするか、IELTSで7.0以上の点数があれば看護協会に登録することができるのです。ただ、IELTS7.0というのはネイティブ並みの高いスコアですので、OET取得を目指す方が現実的だと思います」。とは言っても、OETも決して楽な試験ではないので、準備コース受講開始時点で中級程度の英語力は必要だそうです。  前述のようにオーストラリアの看護師登録は各州の看護協会になるため、登録規定も州によって多少違ったり、また、原則として登録した州でしか働けないことになっています。「ただ、一度どこかの州に登録すれば、実績により他州への登録変更も可能です。大切なのは、州の看護協会への登録が就職の保障ということは無いので、現地で仕事をしたいならば、自らが積極的に就職活動をする必要があります。弊社でも現地で就職活動のサポートはあるのですが、今まで就職された方の経緯を見ると、この長期看護留学プログラムの看護ケア体験などを通じてできた病院担当者との人間関係が役に立ったとよく聞きます。現地は看護師不足のため、実力のあるナースは歓迎されますので、就職先は比較的探しやすい状況といえますが、自分で売り込んで仕事を探す必要はあります。これは看護師に限ったことでなく、オーストラリアはどんな職種でも自ら積極的に働きかけるのが原則です。日本人ナースの資質は高い評価を得ていますので、これからも現地で働くという夢をかなえるナースが増えていくことと思います」。

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