留学特集
2016.01.01

分野にこだわった本格的な長期インターン

生の英語を身につけたり、実際に仕事をすることで現地の就労状況を実感したり、一緒に肩を並べて仕事をすることで現地の人々ともより密接なつきあいをすることができるなど、ただの留学とは違う体験ができるのが魅力です。

分野にこだわった本格的な長期インターン

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注目を集めているインターンシップ

最近、海外の企業などで研修生として無給ながら実務を体験するインターンシップが注目を集めています。教室での勉強とはまた違った生の英語を身につけたり、実際に仕事をすることで現地の就労状況を実感したり、一緒に肩を並べて仕事をすることで現地の人々ともより密接なつきあいをすることができるなど、ただの留学とは違う体験ができるのが魅力です。最近では、とにかく海外の仕事の現場を体験したい、と参加を望む人から、少しでも自分の目標に近づくため、より専門的な分野、より希望にあった職種での研修を求めるインターン希望者も増えてきました。帰国後のキャリアアップや転職を見据えた上で、参加を考える方が多くなってきたようです。

とは言え、一体どんな職場でどのような仕事をすることができるのか、気になる点もいっぱいです。そこでインターンシップ振興会の田中さんにご協力いただき、インターンシップの現状などについてお聞かせいただきました。留学経験を着実に自分のステップアップの一歩にするために、そしてその経験を帰国後どう生かして行くのか、たくさんのインターンを送り出してきたプロのご意見を伺いながら、インターンシップの最新事情をご紹介していきます。

将来のキャリアにもつながる人気急上昇中のビジネスインターン

「ここ3~4年どんどん増えているのが企業で研修するビジネスインターン。特に20代の女性で、半年から1年という長期間の方が多いですね」と教えてくれたのは、インターンシップ振興会の田中さん。その理由として、男女雇用機会均等法が施行されてずいぶん経つにもかかわらず根強く残る性別による社会の壁があるのではないかと分析しています。「数年働いてみて、将来の出世や給料の差など男女間の差を感じてしまう。それならば自分の能力を正当に評価してくれる国で働いてみたい、と考える方が多いと思います」。

そのため、参加者の9割以上がそのまま現地での就職を希望しているそうですが、「実際にはビザの問題もあり、ほとんどの方が帰国されています」とのこと。過去576名の体験者の内、実際に現地で就職したのはたった12名ということからもその厳しさは伺えます。それでは不可能なのかというと、「日本人が現地就職できない大きな理由はタイミングを失していることが多いのです。だから研修中から就職につながるような種蒔きをしていくことが大切です」と田中さん。具体的には、まず現地でできるだけ友人を作って情報を集めること。それからインターン先で上司に認めてもらえるようにしっかり働き、推薦状をもらうこと。そうした努力の積み重ねが現地での就職にもつながるというのです。

比較的参加しやすいカルチャー&ボランティアインターン

研修といっても、何よりも即戦力となることを要求されるビジネスインターン。「研修先決定までには、まず書類選考の後で私共との英語の面接を受けていただきます。ご本人の目的意識や経験、文法よりも意思の疎通ができるだけの語学力とコミュニケーション能力があるかなどを判断させて頂き、それから英文の書類を現地機関を通してインターンを希望する企業へ回すことになります。最終的に企業と電話で簡単なインタビューをする場合もありますし、書類だけで決まるという場合もあります。経験や基礎知識、語学力などが不足の場合は勉強して頂いてから再度挑戦していただくということになります」。それでは経験のない業種での研修はできないのかと言うと、「そういう訳ではないのですが、その場合でも基礎知識は必要になります。例えば、旅行業界で働こうと思ったら、コンピューターで予約入力をするにも、航空会社や各国の空港を表すコードを知らなければ何もできなくなるので、研修開始前に最低限それだけは覚えないと全く仕事にならなくなってしまいます」。こうした知識はインターネットなどでも勉強できるので、努力次第では全く初めての業種に挑戦ということも可能とのこと。「ただし、アメリカに関しては、長期間のインターンシップのビザ取得には2年以上の実務経験か大学や専門学校での履修歴を条件にしているので、未経験だと難しいですね」。

こうした語学力や経験、能力、覚悟を必要とするビジネスインターンに対し、比較的参加しやすいのがカルチャーやボランティア分野でのインターンシップ。そのためか最近、参加者も受け入れ先の業種も増加しているといいます。「例えば、野生動物保護や、花屋やパン屋など、さらにはイギリスのパブなど、女性を中心に増えていますね。語学力が足りなければインターンシップ開始前に語学学校に通うということもできますし、旅行の延長のような感覚で参加される方もいらっしゃいますよ」。一都市に長期間滞在し、仕事を通して現地社会に入ることができる、新しい留学の一形態とも捉えられるようです。「ただ、例えばパブにしても、パブ専門の店もあれば、地方などでは宿泊施設も兼ねたパブも、ホテルに併設されたパブのように、いわゆる『パブ』のイメージとは違うパブもあります。これはビジネスでも言えることですが、必ずしも自分のイメージと職場が同じとは限らないので、これは覚悟しておいてください」。

「インターンシップは研修ということであくまでも無給。それで能力がある人が来てくれれば企業としては言うことがない訳です」。そのため、これからもインターンシップの受入先はますます増えていくだろうと田中さんは見ています。「特に日本人が受け入れられやすいのは、貿易業、旅行業、ホテル業、事務職、IT関連の5分野なのですが、これらの分野は海外の研修経験を活かした再就職がしやすい点でもお勧めです」。

現地での就職を夢見てもなかなか厳しい現実の中、田中さんが参加者に必ず勧めるというのが、出発前から帰国後の就職活動を始めるということ。「まず、出発前にこれぞという企業に出向き、『御社で働きたいから、これから海外でインターンシップをして勉強してきます』とアピールする。また、インターン中も、面接を受けてくれた担当者に研修レポートを1年間に最低3~4回は提出するようアドバイスしています」。そういった努力や姿勢がインターンシップをより有意義にし、さらには帰国後にも実を結ぶというわけです。

現地社会に入り込んで実務を経験するインターンシップ、留学とは違った魅力もある反面、学校のように教室に行けば先生が教えてくれるというにはいかない厳しさもあります。「厳しいことを言えば、インターンシップに参加したから自動的に語学力や仕事のスキルが身につく訳ではありません。何度もミスをすれば当然任される仕事のレベルも低くなりますし、やる気がなければ期間途中でクビになることもある。逆に勤勉な態度によってより高度な仕事に関われたり、就職につながることもあります」。努力次第で研修期間はもちろん、その後の生活も大きく変わるのがインターンシップの最大の魅力といえるかもしれません。

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